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アデノウィルス

こんにちは。

新型コロナウイルスの感染が再び広がってきました。

これまでと違うのは、コロナ感染の流行とインフルエンザやアデノウイルス感染の流行が一緒に起きていることです。

特に八月の中旬から保育園などで「はやり眼」が流行っていますので、今回は看護婦からアデノウイルスについてお話ししたいと思います。

 

アデノウイルスとは呼吸器・眼・腸・泌尿器などに感染を起こすウイルスで、それぞれ肺炎・結膜炎・胃腸炎・膀胱炎など多彩な症状を引き起こします。

お子さんでは発熱することも多いですね。

中でも結膜炎は細菌性のものよりも感染力が強く症状も重篤です。ほかの結膜炎に比べて治るまでに時間がかかるのも特徴で、保育園などで流行すると仕事に行けずに困った経験をお持ちの保護者もいらっしゃるかと思います。

アデノウイルス結膜炎には大きく分けて2種類あります。
一つ目は咽頭結膜熱と言ってその名前のとおり、のどの痛み・結膜炎・発熱が主な症状です。

夏場にプールを介して流行することからプール熱と呼ばれることもあります。



潜伏期間は5~7日、症状は1週間ぐらいでおさまります。学校保健法で症状がなくなってから2日を経過するまで出席停止となります。

 

もう一つは流行性結膜炎です。

文字通り「流行」するのではやり眼と呼ばれることもあります。学校や保育園での集団感染、家族全員がかかる家庭内感染も見られます。
風邪などの全身症状を合併することもありますが、重症の結膜炎を起こすのが特徴です。


球結膜(しろめ)が真っ赤に充血し、まぶたが腫れます。目やにがたくさん出て、朝起きると目が開かないほどです。耳の前のリンパ腺が腫脹し顔全体がはれぼったくなります。

特に小児では症状が重く、まぶたの裏側に偽膜が張ったり角膜(くろめ)に傷がついたりします。



潜伏期間は咽頭結膜熱よりもやや長く7~14日、症状も10日から2週間、長引くときには1か月近くかかることもあります。学校保健法では医師の許可が出るまで登校できません。

 

検査は専用キットで5分から15分くらいで判定できます。

アデノウイルス感染に効果のある薬剤はありませんので,症状を軽減する対症療法が中心となります。混合感染が疑われる場合に抗生剤点眼を、炎症が強い場合はステロイドの点眼を併用することもあります。

ただしお子さんではステロイド点眼の副作用を起こすことも多く注意が必要です。

 

予防としてはやはり手洗いが重要です。

できれば石鹸で2~3回よく洗ってください。

顔をふくタオルなども別にしましょう。

コロナウイルスとの一番の違いはアルコール消毒は効きません。

手洗いで流し去ることが大切です。

 


結膜炎かなと思ったら早目の受診をお勧めします。

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